めも蝶108号(1999.3.15)(最終号)

 宮崎蝶の自然史散策会


木野田 毅: 1987年・北諸県郡高城町におけるタテハモドキの記録

安本 潤一: アオスジアゲハがシロモジに産卵

安本 潤一: 延岡市における1月のヒメアカタテハ成虫観察例

岩田 靖 : ヒメアカタテハの越冬後幼虫の観察例

岩田 靖 : 1999年2月・宮崎市のカバマダラ

   1999年2月、宮崎市は平均的には暖冬傾向で推移したと考えられるが、しかし珍しく氷点下
  を5回記録している[4日(-2.4℃)、6日(-1.0℃)、14日(-0.3℃)、21日(-0.1℃)、
  22日(-0.5℃)]。宮崎市谷川2丁目で2月11日に確認した成虫は羽化直後であったが、これは
  1998年の12月末に見出した蛹から羽化したもの。少なくとも、1月から羽化日までの間の寒さ
  はのりきっていることを示している。
   野外における自然状態の蛹の発見数が極僅かであるため(おそらく、蛹化間近の老熟幼虫は
  風雨にさらされないようか場所を求めて、食草を離れ、かなり移動しているのかもしれない)、
  蛹の耐寒性については多くを語れないのであるが、蛹化のための脱皮が一つの関門であること
  は確かであろう。そして、蛹化直後に低温にさらされないことも条件であるのかもしれない。
  蛹化後、うまく脱皮し、蛹の形態も十全であるにもかかわらず、部分的な変色をきたしている
  蛹をいくつか確認している。


岩田 靖 : 宮崎市で採集したオナガアゲハ

岩田 靖 : 平和台公園でテングチョウが再び発生

岩田 靖 : 宮崎市で得られたコムラサキ黒色型

岩田 靖 : 船塚公園で3年連続・ヒオドシチョウの発生

岩田 靖 : 宮崎大学構内でヒオドシチョウを目撃

岩田 靖 : ハッサクで確認したアゲハチョウ類の幼虫3種

岩田 靖 : 宮崎県南の蝶類分布調査ノート(166)
         南那珂郡北郷町(その5)

岩田 靖 : 宮崎県南の蝶類分布調査ノート(167)

         東諸県郡綾町(その16)
岩田 靖 : 田野町の蝶類メモ

岩田 靖 : ヤマトシジミの1月の交尾観察例

編集後記(岩田 靖)

  ・1991年4月に「めも蝶《創刊し、ここまでどうにか発行して参りましたが、本号にて
   最終号ということになってしまいました。
  ・ここまで多くの方々にお世話になりました。特に、このような拙い小誌に報文を提供頂い
   た各氏には心より厚くお礼申し上げます。
  ・本誌のようなものを企画し始め、どんなネーミングにしようかあれこれ考えていた頃が懐
   かしいです。でも昨日のことのようにも思います。
  ・普通種を中心に据えるということで、特に記録的に重要なデータが残されたわけではあり
   ませんが、1990年代の宮崎の蝶の状況を語るのに、少しは役立つのではないかと考え
   ています。
  ・号数は「108《、「除夜の鐘《号といったところでしょうか?



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